2018-05-20 『米中経済戦争』 「太平洋戦争直前、日本に突きつけられたハルノート(最後通牒)より厳しい経済圧力を中国へ課したトランプノート(最後通牒)」

以前、当ブログにて米中経済戦争事案を考察し書きましたが、米国トランプ政権が早くも動き始めました。

中国に対し貿易戦争布告したのです。

(英フィナンシャルタイム一部抜粋)

米トランプ政権は、中国との貿易について、同国に最後通告を言い渡した。北京で5月3~4日に開かれた米中の通商協議に先立ち、米国が提示した「枠組みの草案」は、まさに最後通告と呼ぶべきものだった。中国がその内容を受け入れることは無理だった。トランプ政権は、それが理解できないほど愚かなのか、それを気にもとめないほど傲慢なのか、どちらかだ。これは、世界の2大超大国の関係を決定づける瞬間となるかもしれない。

・中国に一切の異議申し立てを認めない

米国側は草案の中で、以下の「具体的かつ検証可能な行動」を要求している。

中国は、2018年6月1日から12カ月の間に対米貿易黒字を1000億ドル(約10兆9000億円)削減すること。19年6月1日から12カ月の間にさらに1000億ドルを削減すること。

加えて、過剰生産を助長する「市場をゆがめる補助金」は全て即刻廃止すること。また、知的財産権の保護を強化し、中国資本と外国資本の合弁事業において技術移転を求める慣行を撤廃すること。

草案はさらにこう続く。「中国は、サイバー攻撃や経済スパイ行為、偽造、海賊行為などにより、米国の技術や知的財産を得るのをやめることに同意する。中国は米国の輸出管理規制を順守することに同意する」

中国による知的財産権の侵害を理由に米国が中国製品に高関税を課した措置について、中国は世界貿易機関(WTO)に、紛争解決制度に基づく米国との協議入りを4月に申し立てたが、この撤回も求めた。そして、「米国が新たに設けた制限事項を含め、米国が導入した措置もしくは計画している措置に対し、中国は報復措置を取らない。中国は、現在発動している全ての報復措置を即刻停止すること」としている。

さらに草案では「IT(情報技術)産業の米国の国益に関わる部分や、安全保障上重要な産業への中国からの投資に対し、米国が制限を課していることに反対や異議申し立て、報復などの措置を取らないこと」としている。その一方で「中国に投資する米資本の市場参入とその待遇は、公平かつ実効的なものでなくてはならず、差別があってはならない。そのためには外国投資に課している制限や外国資本の出資率や持ち株の要件を撤廃することも必要だ」という。

加えて20年7月1日までに、「国益に重大な影響を与えない部門」への関税を米国による関税と「同等もしくはそれ以下の水準」に下げるべきだとしている。さらに、米国が指定するサービスや農産物などの市場への参入を認めるよう求めている。

そして、これらの成果について四半期ごとに検証するという。中国が内容を守っていないと米国が判断すれば、関税や輸入制限を課す可能性がある。中国は米国のそうした措置に対し、「反対や異議申し立てなど、いかなる形の対抗措置も取らない」こととしている。また、中国はWTOに市場経済国としての認定を求めているが、これを撤回することも求めている。

・貿易赤字減っても米国の赤字は減らない

こうした要求をどう考えたらよいのか。中国の対米貿易黒字を計2000億ドルも削減せよとの要求はばかげている。それを実現するには、中国政府が経済を統制する必要があるが、それはまさに米国がやめろと言っていることそのものだ。

これは、米国が築き上げてきた貿易制度を支える非差別主義や多国間協調主義、市場ルールの順守といった原則に反する。米国は自分たちを恥じるべきだ。対中貿易赤字を削っても、米国の現在の無責任な財政政策をみれば、全体の赤字を削減できない可能性の方が圧倒的に高い。また、今回の米国の提案が第三国に与えるであろう深刻な影響についても考えていない。

中国が、米国と全く同じ関税を設けることを要求するのも、同じくらいばかげている。そんな政策は、経済的合理性を欠く。米国や欧州連合(EU)がやっているように、貿易相手と平均関税率を互いに近づけることを求める方が、はるかに理にかなっている。

確かに外資による中国への投資の要件や、中国による対米投資の条件は真剣に議論した方がよい。知的財産権の保護やサイバースパイについても同様だ。だが中国が、米国に技術の向上を妨害されるようなことを受け入れるはずがない。

米国が、制限のない対中投資を認めるよう求める一方で、中国の対米投資を制限する権利を維持するというのも、中国には受け入れられるものではない。

最後に、米国が裁判官や陪審員、処刑人の役割を演じる一方で、中国から報復したりWTOに助けを求めたりする権利を奪うのもおかしい。どんな主権国家もそんな屈辱を受け入れるわけがない。中国にすれば、19世紀の「不平等条約」が現代によみがえったようなものだろう。

こうした条件がいかに愚かで中国にとって屈辱的であろうと、米国はこれらを中国にのませることができると確信しているようだ。確かに関税の報復合戦に発展すれば、米国より中国の方が痛手を被ることになるだろう。中国から米国への輸出の方が、その逆より圧倒的に多いからだ。

米フーバー研究所の最近の分析によると、関税戦争が起きた場合、中国の経済成長率は0.3ポイント下がる可能性があるという。それは米国が受ける打撃よりはるかに大きいが、中国の活力あふれる経済なら持ちこたえられる水準だ。中国の指導者にすれば、米国の要求をそのままのむというメンツを失うような降伏に比べれば何でもない。

・米の要求は米の孤立を招くだけ

米国は、経済的にも政治的にもやり方を間違えている。今の方法は、中国に恥をかかせようとしているだけでなく、中国の貿易問題に一緒に取り組んでくれるかもしれない潜在的な同盟国にも貿易戦争を仕掛けることを意味するからだ。誰にとってもプラスをもたらすやり方とは、2国間という狭い枠組みではなく、多国間での協議だ。

中国は、いくつかの点でまだ途上国だが、超大国としての自覚を持つべきだ。ルールにのとった市場の開放と自由貿易の原則の受け入れを積極的に進めた方がいい。中国経済を開放することを目標に多国間貿易交渉を再開すれば、中国が言うように誰にとっても「ウィンウィン」になるかもしれない。中国は自らこの先導役となり、欧州や日本はその考えを支持すべきだ。

そして、トランプ政権よりも国益をよく理解している米国人は、米国が対立を望むようならいずれは孤立するということを理解すべきだ。それが自分勝手ないじめっ子となった指導者のたどる運命である。

以上引用

 

この記事を書いたのは英国フィナンシャル・タイムズのマーティン・ウルフという人物ですが、米国がどの様な背景で建国し、どの様な手段で世界の覇権を握るに至ったのか??…

歴史を遡り再考した方が良いのではないか??…

この案件は米中貿易、経済問題とだけで見る事は出来ません。

… というのが私共の考えです。

現在、東アジアは北朝鮮問題によって大きく揺れています。確かにトランプ政権が掲げる保護貿易は現在の国際貿易制度による経済的合理性に沿うものではなく、貿易制度を支えて来た他国間での協調主義、非差別主義、国際市場ルールを厳守しないというものです。中国に突きつけた事案は一種の恫喝だと言えます。しかし、考えてみて下さい。現在の国際貿易システムを構築したのは米国、米国旧宗主国である英国、そしてグローバル金融資本家達なのです。世界各国の殆どが基軸通貨であるドルで貿易決済をし、ユーロ、円はその次の位置にあります。中国が絶対に受け入れる事が出来ない案件、そして中国にとっては屈辱的な事案である事は米国は百も承知の上で突きつけているのです。

では、何故この様な事案を突きつけたのか??…

国際秩序を大きく乱し尊守する事無く、南沙諸島に軍事基地を創り軍備増強に邁進し軍事的脅威を煽っているのは何処の国なのか??…

ウィグル、チベットに対して人権を無視した弾圧をしている国は??…

太平洋の覇権を我が手に入れ様と画策している国は??…

自国の水を飲む事すら出来なくなる程、自然環境を破壊し、多くの人間の命を奪っている国は??…

人間の臓器売買を黙認している国は??…

他国の最先端技術を盗み自国のものだとしている国は??…

ダンピング、焼き畑商法でシェアを拡大し世界市場に混乱を招いている国は??…

自国の環境管理の手立てがない事から他国の土地を買収または乗っ取るといった事をしている国は??…

仮想敵国にサイバー攻撃し、軍事スパイ、ビジネススパイ、民兵を送り込み、その国を内側から侵略するといった戦略を計っている国は??…

北朝鮮の核開発を裏で支えアジアの軍事的脅威を煽り続けて来た国は一体何処の国なのでしょうか??…

これらは氷山の一角で、まだまだ叩けば出て来る埃は山ほどありますが、要は米国の国益を大きく毀損させているのが中国だと言う事です。そして、米国もまた自国の国益のためであれば合法、非合法、国際秩序までも関係無く徹底的に自国本位で動いて来た事は歴史を紐解けば容易に理解する事が出来ます。

中国は共産国家で米国は民主主義国家と謳っているだけで、やっている事は両国共に大して変わらないマフィアの様な国家なのです。相手側が絶対受け入れる事が出来ない条件を突きつけ挑発し、相手から先に手を出させ大義名分を創り屈服させて来た事は歴史が証明しています。当時の日本も各国から輸入していた生活必需品、食料、燃料等の無くてはならない物資が入って来ない状況にまで追い込まれ、かつての大日本帝国は自衛のため打って出るしか無かったのです。

そして敗北…!!

中国は口頭やマスメディアを使っての応戦しか出来ないのでしょうか。いくら吠えたところで米国には勝てない事を1番理解しているのは他ならぬ中国なのです。それを承知で侵略国家としてやりたい放題、言いたい放題だったはずですが、いざという時には世界中でロビー活動し、英国メディアにこの様な三文記事を書かせ、買収し味方を増やす事しか出来ないのが現実なのです。それ程面子を保ちたいというのであれば、かつての大日本帝国の様に中国のみで米国に立ち向かってみれば如何でしょう。結果がどうなるのか見る事が出来ます。

中華人民共和国に覚悟ある大国振りを見せて頂ける事を私共は待ち望んでいます。

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