2018-07-31 『19世紀・帝国主義時代における地政学戦略』No.1 「地球儀を俯瞰する戦略外交!!」

西日本での豪雨のため、被災された多くの方々にお見舞いを申し上げると共に、1日でも早く元の生活に戻る事が出来ますよう心からお祈り致しております。

また、お亡くなりになられた多くの方々の御冥福をお祈りし御遺族に対し深く哀悼の意を表します。

創生塾

私事で随分と古い話しですが、大学では政治・経済を専攻していました。しかし、自身の中での価値観に意味を持つものでは無いと思えた途端、急激に冷めた自分を客観的に見てしまった事で、専攻したものを学ぶという事に対して空回りし始めた時期、ロシア文学に傾倒し書籍を片端からから読み漁り、そして、日本の戦国時代や中国、また、欧米の世界的戦争映画などでよく目にしていた、いわゆる軍議の場で、机上の地図を囲み作戦立案を指し示しながら、1つ間違えれば全滅といった戦略構築のもととなっていた地理学、地政学戦略に非常に興味があったため、日本は当然の事ながら、アジア、特に中国を独自で検証、考察し、その流れから欧州文化が入り口となり、特に大英帝国が覇権国家として世界に君臨していた時代での帝国主義と、後続して勃興した各国間での植民地争奪戦においても、地政学の上で成された戦略であったと見い出せた事によって、またもや傾倒してしまったという背景から、当ブログにおいても世界史上における地政学的戦略への見解・考察テーマが多くなってしまい、私共のシンクタンクで取り組んでいる移民、難民、外国人問題より、むしろ今回のテーマの様な性格を持つ案件の方が遥かに多い状況となっています。

独自での見解、考察、推察、推論からのものばかりです。また、ムダに長い駄文である事。そして何より、テーマから大きく逸れてしまう癖もあり、文章構成能力の欠如は否めません。

当ブログ立ち上げから1年が経ちました今現在、お付き合い頂き、読んで頂いている皆さまに、この場にて感謝申し上げます。

今回のテーマでは、これから書き進めていく案件が、米国トランプ大統領の誕生以前、オバマ政権時代での考察・検証としました。

何故か??・・

敢えてそうする理由として、国際秩序を創り上げて来た側であるグローバル金融資本・エスタブリッシュメントが米国国家そのものを傀儡として操り、現在に至るまでの対日政策で、あらゆる理由、思想、戦略、利益等のもと我が国日本を、ある時は抑え込み、恫喝し、ある時は日本国民の税金を使い放題使い、または使わされ、米国の不利益の穴埋めだけに利用するだけ利用されて来た事を鑑みれば「日米同盟」が如何に有名無実のものであり、また「日米地位協定」においても同様であると解する事が出来ます。

この様に日本は属国としての誹りを受け続けて来たという事実・真実を皆さんと共有し、決して侮らず、油断せず、自国を団結して固く護り、国民一人一人が賢く立ち振る舞い真の独立国家として後世に受け継いでいかなければならないとの想いから、こうした構成とさせて頂きました。

この様な事を踏まえてお読み頂きたく思います。

以下より本テーマ・・!!

世界の1/4を植民地として有し、7つの海を征服した大英帝国が絶頂期を過ぎ、斜陽し始めた19世紀中期に、ハルフォード・マッキンダーという人物が、地球儀を俯瞰する戦略思想家として活動し、そして重要視され活躍していました。マッキンダー氏が提唱したこの地理的戦略は、後にナチス・ドイツによって地政学的戦略へと発展し、ヒトラーはこの戦略を悪用したとされて来ました。このため、マッキンダー氏の地政学的戦略は世界的に否定的戦略との位置づけとされてしまいます。しかし、当ブログでも取り上げさせて頂きました米国元国務省長官で、現在トランプ大統領特別外交顧問であるキッシンジャー氏は、この戦略を密かに研究、発展させ、現在まで米国の外交戦略として活用して来たのです。マッキンダー氏の戦略は、斜陽した自国を守るための戦略であり、ナチス・ヒトラーが用いた地政学的戦略は、自国を守る事としては変わりありませんが、そのための手段として最悪の犠牲も厭わないとしたもので、米国キッシンジャー氏は、後者であるヒトラーの地政学を採用し、悪の論理を米国戦略として用いたのです。英国に於いては、植民地各国から一方的に詐取するとした極悪非道な政策をとって来た報いにより覇権国家から滑り落ちる結果となったのは当然だと言えますが、覇権を引き継いだ米国も上記のキッシンジャー氏によって、あからさまには見えない迄も、結果として英国と同様である悪の論理をも引き継いだ覇権国家となったのです。

19世紀当時の世界情勢をまとめますと、ドイツ帝国が、プロイセン王を盟主として誕生します。ロシアの中央アジア侵攻。満州とシベリアでの鉄道開拓、約35年で完成。その後日清戦争、日英戦争、日露戦争、辛亥戦争(革命)米国のハワイ王国併合、米西戦争での勝利によって、スペインの植民地であったフィリピン、グアム、バハマ諸島を米国が管理運営する事となり、各国の領有権争奪戦が激しく繰り広げられていました。西欧でのドイツ帝国の膨張。中央・東アジアでの帝政ロシアにおける南下政策。米国は太平洋の制海権を確保し、眠れる獅子と謳われた清国大海軍は大日本帝国によって壊滅。この様な振興大国となった各国を抑え込むだけの力が斜陽の大英帝国には無かったのです。ハルフォード・マッキンダーは大英帝国が覇権国家の権利を維持し国家存亡の危機を打開するには、シーパワー勢力である日・米・仏との連携を計りランドパワー勢力、独・露に相対するしか手立ては無いと考えます。そして、日英同盟を締結、ロシアの南下を阻止。第一次・第二次大戦で、ランドパワー勢力である独・露の分断を成功させ、大英帝国滅亡の危機を何とか防いだのです。

そして、21世紀現在「歴史は繰り返す」と言われる様に、当時の大英帝国と等しく、現在の覇権国家である米国に陰りが見え始めて来ました。台頭する列強国としては【日・独(欧)・中・印・露】5ヶ国。

英・仏の両国には、ランドパワー勢力もシーパワー勢力をも率いる力はありません。仏はドイツと提携するか、英は米国に追随するかでの現状を凌ぐしか残された道は無いのです。19世紀当時のマッキンダーは、欧州大陸地帯にドイツ帝国等を位置づけ、中軸大陸地帯は帝政ロシア。また、自国の英国は海洋地帯に分類し、英国は、欧州大陸、中軸ロシアとの提携では無く、同じ海洋国家である日米等と同盟を結び、関係強化を図る事を提唱したのです。この事、2016年時での地政学に当てはめて考えた場合、英国がEU連合からの離脱を国民投票によって決した背景には【人・物・金】の自由化の是非を問い、また【グローバリズムか?ナショナリズムか?】が争点となった事で「人はパンのみにて生きるにあらず」という側面と英国国民の根深いところに残っている心理「欧州大陸への違和感」が国民投票に多大な影響を与えた事に間違いは無いでしょう。義務と権利を細分化規制され、枠内での行動しか出来ないままEU連合に残り、役割りを担い続けていく心理的な負担には耐えきれず、自己の自由を求める道を選ぶ事が、本来のアングロサクソンの性質、体質であるのです。これが狩人民族と言われる所以であり、日本人は農耕民族として区分されます。狩人民族は、情勢の帰趨によって変化していくものに臨機応変に対応しながら人生を謳歌する事を基本としているのです。枠内に収まり、四角四面の変化が無い人生を送る事はドイツ人に任せておけばいいとの考え方です。観念論的なドイツと経験論的な英国とでは決して理解し合う事が出来ない文明、文化の違いがあるからなのです。

もともとEU連合と大陸周囲国の最大の脅威は当時も現在も変わる事無く「ロシア」なのです。

ロシアと中国の両国における自国の領土拡大に対しての欲求は、我々日本人の想像を遥かに超えるものです。この両国の民族性向は、時代と体制をも超えて継承され続けて来ました。旧ソ連の解体により大きく領土を失ったロシアはEU連合が東に拡大された事によって自国防衛に追い込まれたのです。しかし、プーチン率いるロシアは反転攻勢に出ます。グルジアに戦争を仕掛ける事で一部奪取に成功し、ウクライナ内戦をDeceptionとしてクリミアを併合、勢いに乗り現在ウクライナ内戦に介入し親米、親欧政権打倒を掲げて親露政権を誕生させるべく耐久戦の最中です。また同時にトルコと欧米間の悪化をまたもやDeceptionとして、トルコの取り込みに余念がない状況となっています。そして【トルコ・シリア・イラク・イラン】を同盟ないし友好国として取り込む事が出来れば、中東から欧米を追い出す事が出来ます。更にEU連合内で民族主義を掲げる勢力に加担する形でEU内部から対立を煽り、EU連合を内部からも切り崩そうと画策しています。英国のEU連合離脱は、ロシアにとっては幸運が舞い込んで来た事となったのです。

プーチン大統領のしたり顔が目に浮かびます。

2016年8月時、仏・独・伊の3ヵ国がフランス空母艦で密談を交わした事は現在、その内容まで明らかになっています。密議の主題は、表向き英国のEU連合離脱後における今後の在り方についての協議だとされていましたが、事はそれだけでは無かったのです。ウィキリークスによって暴露された米国の同盟国までをも対象にした盗聴問題もあり、米国CIA、英国MI-6、イスラエル、モサドなどの諜報機関に対して知られたくない機密事項であったための空母艦内での密談となったのです。3ヵ国首脳は(アングロサクソン・ユダヤ同盟)に知られず、対米国・英国、そして対ロシアについての密議を行ったのです。EU連合各国首脳は、英国の離脱によって、安全保障戦略に米国の影響を受けず、自由闊達な議論をし新たな安全保障戦略へと軸足を移す考えであり、米国としては、英国離脱以前からの関係保持を望み、EU連合各国が米国との関係に距離を置く事に対して危機感を募らせているのです。東アジア諸国では、歴史的経緯からも解るように、昔も、現在に至ってもなお、中国が脅威である事に変わりありません。中国の戦略としては、太平洋へ出るための航路確保のため横に連なるASEAN諸国の連携を断ち各個撃破に専念。チャイナマネーによる懐柔策で従属にまで持ち込み、領海、領土、領空を我が物とするための布石を打ち、既成事実化を計って来ました。中国の得意とするところのアメとムチ戦略である経済的、軍事的両面での囲い込みにより、ASEAN各国は、面と向かい抗議する事が出来ない状況にまでなっているのです。これは、南シナ海での埋め立て軍事基地化以降、更に顕著になっています。我が国日本と、辛うじてインド、ベトナムくらいしか中国に抗議し軍事防衛力増強も含め対抗手段を取る事が出来ない状況となり、大方の国々は泣き寝入りを強いられています。

最初に書かせて頂いたとおり、米国オバマ政権時での東アジア政策は無策のまま放置されていたのです。オバマ政権が8年という長期間続いたがための弊害は現在も世界中に燻っているのです。

EU連合の仮想敵国はロシアであり中国では無い事も、もう一つの主因となってしまったと解する事が出来ますが、EU各国が自国の利益を最優先する事は当たり前の事です。遠交近攻戦略は致し方の無いもので、逆に考えれば自国防衛は自国によって行われなければならない極当たり前の事が解っただけでも良とし、この事を肝に命じて行かなければなりません。

続きは事項にて。

(一部参考引用・悪の論理・倉前盛道著)

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