米国一般教書演説と米朝首脳会談「米中覇権闘争は長期化… 」2019-02-08

米国トランプ大統領による一般教書演説が行われた。以下、産経新聞から一部引用。

一般教書 米朝首脳会談開催地のベトナムは歓迎、中国は反発   2/6(水)  

トランプ米大統領の一般教書演説で名指しされた各国は歓迎や反発など様々な反応を示した。

2度目の米朝首脳会談の開催地とされたベトナムの外務省報道官は6日、「朝鮮半島の平和、安全、安定を維持する対話を力強く支援する」と歓迎し、成功に向けて積極的に貢献する用意があると強調した。国営メディアが伝えた。

ベトナムはホスト役に意気込みを示してきた。世界的に注目を集める会談を成功させることで、国際社会での存在感を高める好機とする姿勢だ。ベトナムは、一党支配の社会主義国として北朝鮮と長く友好関係を結ぶ一方、近年は南シナ海情勢を巡り安全保障上の利害を共有する米国との関係も緊密になっている。

ベトナムの首相経済顧問などを務めたレ・ダン・ドゥアイン氏は6日、開催地決定を受け、ベトナム政府としては米越首脳会談を平行して実現させ、「北朝鮮問題以外の多くの議題も取り上げることを模索する」との見方を示した。

一方、一般教書演説が米中貿易協議に関して中国に「真の構造改革」などを求めたことを受け、中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報(電子版)は6日の社説で「予見できる未来において、中米関係は衝突と摩擦の中で進んでいくだろう」と反発した。

社説は、米国の与党・共和党と民主党の対中政策をめぐる立場は違うものの「他の政治議題と比べると差異は小さい」と指摘。これがトランプ政権の対中押さえ込み政策につながっているとし、米中が対抗する場面は今後、さまざまな分野で出現すると予測した。

また、社説はトランプ氏が演説でロシアに対する中距離核戦力(INF)全廃条約の破棄通告や、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との2月末の会談に触れたことを挙げ、「独断専行の米国がどうして世界に団結を作り出すことができるだろうか」と疑問を呈した。

トランプ氏は演説で北大西洋条約機構(NATO)諸国の国防費支出増加を実績として強調したが、ドイツ紙ウェルト(電子版)はこれを「自画自賛」だとし、「これまでと違って同盟国への圧力がなかった」と指摘。トランプ氏は国防費支出や貿易摩擦でドイツをやり玉に上げてきたが、同紙は「演説では言及されなかった」と加えた。

ただ、独公共放送ARDは、トランプ氏が中距離核戦力(INF)全廃条約に代わる中国も交えた軍縮の枠組み作りが難航する場合、兵器開発を目指すとしたのを踏まえて、「新たな軍拡競争」に懸念を示した。(フィリピン中部ボラカイ 吉村英輝、北京 西見由章、ベルリン 宮下日出男)

以上引用

予想通りの内容と展開である。

始めに1つ注意しなければならない事がある。「香港サウスチャイナモーニングポスト」が報道した「米中首脳会談」が、米朝会談と被る日程で行われるとした記事を発信したものだ。日本のマスメディアでは既にこの報道に喰いつき、恰も米中首脳会談も同時進行でなされると報道発信しているが、何時もの様に支那の代弁者としての役割を果たしているに過ぎない。何故なら「米中首脳会談」が行われると発信した報道機関はこの1紙のみであり、香港サウスチャイナモーニングポストの親会社があの「Alibaba アリババ」だからである。表向きは公平中立を謳ってはいるが、中国共産党政府の御用新聞だからだ。いつもながら蚕食され尽くされている日本マスメディア報道を鵜呑みにするのは避けねばならない。

さて、トランプ大統領による一般教書演説だが、米朝首脳会談はさて置き、2極化が進むアメリカ社会は、近年、共和党の支持基盤はよりいっそう右寄りの保守へ、民主党の支持基盤はよりいっそう左寄りのリベラルへと大幅にシフトしている状況にあるようだ。共和党の支持基盤は厳格な移民政策を支持しており、トランプ大統領の壁建設の選挙公約は、厳格な移民政策の象徴でもあるのである。

期限付きで閉鎖解除された政府機関もこの一般教書演説内容に納得せずとする民主党ペロシ下院議長を筆頭に民主党全体として、壁建設交渉の妥結は無いと強硬姿勢を示している。中間選挙で反トランプを掲げて民主党が下院を奪還した中にありペロシ下院議長は、トランプ大統領の壁建設費用予算要求を阻止する姿勢を貫かなければならないのだ。再度、政府機関閉鎖へとなりそうである。トランプ大統領には「国家非常事態宣言」発令権と云う伝家の宝刀が最終手段として残ってはいるが、無闇に発令し前例を作ってしまえば、政権が民主党に移行した際には、この前例に沿い発令され共和党の不利益になる事が明らかなため、簡単に発動する事が出来ないのである。一体どこに落とし所を見いだすのか??…。

よくよく注視していかねばならない。長期化すれば、支那に隙を与える事になりかねないのである。今回の米朝首脳会談の決定を支那が歓迎しているという論調も見られるが、トランプ大統領が支那に対して構造改革を求めていることは事実であり、この支那への名指し要求に対して支那共産党報道官は「断固として受け入れられない」としているのだ。しかしそうは言っても米中貿易戦争で支那経済が疲弊している事も確かである。このところ若干腰が引けた様に見えていたトランプ大統領であったが、この一般教書演説でその懸念は払拭された。支那に態度改善が見られるようであれば、中国習近平が望む通り、ベトナムでの米中首脳会談も実現されるかもしれないのである。

今のところ支那の意思が全てであると云えるのだ。

最後に繰り返すが、支那習近平が米国との首脳会談を実現させたくば、一般教書演説内容通り態度改善を見せるしか手立ては無いのだ。改善を見せればトランプ大統領は全て受け入れるであろう。そしてその内容次第では3月1日の追加関税制裁を避けることが可能になるかもしれないのである。

広告