『移民・一流ハイポテンシャルパーソン』

当代における保守言論人や保守評論家並びに政治家などの言論の中に、政府の移民受け入れ政策にあたり、昨今云われているような移民受け入れ反対論がある…

これらについて、超高度人材移民受け入れについても反対であるならば、この件について深く考えなければならない事がある。

まず、一般的に云われる優秀な人材ほど実力社会を好む事は昔日より変わることはない。その結果、現在も米国に有能な人材が集まり、富める米国はより一層繁栄している。

これは、欧州、支那も同様であり、優秀な人材は支那にさえも向かっているのである。

我が国に来る人材は三番手以下であると云う現実があるのだ。

ここで一つ申しておかねばならない事がある。私は無闇やたらに移民の受け入れを推進する立場から述べているのではない。ここでは上述したように何故、世界各国からの優秀な人材が我が国ではなく他国へ向かうのか??と云う事を考えてのものである。

さて、ODAの分野で同様の現象が起きている事をご存知であろうか。途上国から日本に来る人材は、彼らの国においては三番目であり、トップが米国、続いて欧州、その次が我が国であると云う事が統計数字に見られるのである。故に日本政府(外務省)が気前よく金(ODA)をバラ撒いている途上国の人材、ここで述べているが如き三番手の人材に過度な期待を持てないと云う事である。

もっとも、超一流のハイポテンシャルパーソンは、短期間で会社を辞めてしまうケースが多い。と云うのも、彼らが最終目標としているのは起業であり、IPO(新規株式公開)だからだ。その先には、社会変革を成し遂げようとする意思もある。部下との不倫は楽しめたとしても、サラリーマン社長などにはなりたいとは思わないであろう。

米国のGAFA(Apple・Googleなど)の創業者達はみな移民系である。Googleを創業したセルゲイ・ブリン氏はロシア系移民1世であり、Appleのスティーブ・ジョブズ氏はシリア系移民2世として知られている。彼らは、英系、仏系、独系ではない。また、特別に裕福な家柄の出身でもないのである。

こうした背景から「一獲千金を狙えるベンチャーを起業しやすい社会の仕組みを、世界中から一流プレーヤーを集めるためにも日本は今こそ創っていくべきだ。」と、電子部品メーカー首脳らは口を揃えて話している。

“ 超一流の人材は、最終的に社会変革を目指す ” 

とある…。

私は、無闇やたらな移民受入れ反対の立場ではあるが、かく読み取っている。「超一流のハイポテンシャルパーソン」からみて、日本の人材は、このままいくとすべからく、三流以下の評価となる。… それで良いのか??… 

今現在、まさにそうなってしまっているのではないのか??… と。

例としては、言論界、評論界などにおいての “ 批判 ” 等が不必要とまでは云わないまでも、批判言論、批判評だけに満足し、では如何するのか??、、どうした方法、方向性を打ち出し、解決策を講じていくべきかとする議論さえ為されていない状況にある。

社会変革を目指すとされる超一流ハイポテンシャルパーソンと対峙していく気構えを持つ著者や発信者が不在であると云っても決して過言ではあるまい。

特にYouTubeには今やこうしたものが溢れ返っている。

超一流の人材が米国、欧州、そして支那を目指している事が明らかである以上、また、多くの保守系オピニオン層の面々が移民受入れ拡大政策に反対している以上、保守系言論人達それぞれが、超一流を目指すべきと云う論理となるのではないか。

抽象論しか云わない言論人、懲りもせずパクリ行為を繰り返す者達、先行した良書があるのに出典明記せず剽窃だらけの劣化本しか書かない言論人ばかりでは話にならない。三島由紀夫レベルの人材が、決定的に不足していると云わざるを得ないのだ。

有能なブロガーやYouTuberの中には、出版化に成功したものもある。しかし、出版化を最終的な目的としている者達に果たして社会変革する意志が本当にあるのであろうか??

ビジネス故に売れれば良しとする出版社、また出版される事によって自らが勝手に専門の肩書きを称して一般人相手にやたらとひけらかし誇示しているビジネス言論人に用は無い。

社会変革する意志が本物であるならば、無償で出稿する原稿の方が多くなるはずであろう。

我が国日本が皇国の危機の真っ只中にある事を認識しているならば尚更の事ではないのか??

渡部昇一先生が逝去された以降、私は加瀬英明先生の言論から学ぶべきものが多いと考えている。

「我々は、小学生の頃に敗戦しても民族の誇りと日本の心を失ってはならなかったはず」と唱えた加瀬英明先生の体験手記は手本とすべきものだ。

政治や外交に拘る者、論じるべき者は、かくあるべきだったはずである。

“ 移民問題 ” 

我が国はこの事案に、今後更にどう対応すべきかという課題に向き合わなければならぬ事となるは間違いない。

「超一流ハイポテンシャルパーソン」が米国に集中的に移民することが避けられないのであれば、移民受入れ反対派の保守系言論人は、自らを磨き、オピニオンリーダーとして「超一流ハイポテンシャルパーソン」となるべく難易度の高いテーマ、言論活動に挑戦すべきではないのか??

移民受入れ反対にこだわる言論活動、政治的著作の最終目標は、話題となっている事象の分析や批判にとどまらず、“ 社会変革 ” そのものではないかと云わざるを得ないのではないのか。

広告